
屋外で過ごす時間を増やす
近視対策として、もっとも多くの研究で支持されているのが「屋外で過ごす時間を増やすこと」です。複数の研究で、屋外活動の 時間が長い子どもほど近視になりにくい、進行しにくい傾向が報告されています。
その理由として、屋外の明るい光が目の成長に良い影響を与える、遠くを見る機会が 増えてピント調節の負担が減る、といった仕組みが考えられています。1日2時間程度を目安に、外遊びや散歩などで外の光を浴びる時間を つくるとよいとされています。特別な運動でなくても、外にいること自体に意味があります。
近業(近くを見続ける作業)の取り方
読書・勉強・スマホ・タブレットなど、近くを長時間見続ける作業(近業)は、 近視の進行に関連すると考えられています。完全になくすのは難しいので、こまめに目を休めることが現実的な対策です。
- 30分に一度は遠くを見る:作業の合間に、数十秒〜数分、窓の外など 遠くを見て目を休めます。
- 近づけすぎない:本やタブレットは目から30cm以上離すことを目安に。
- 姿勢に気をつける:寝転がって読む、暗い場所で見る、といった習慣は 目の負担になりやすいです。
明るさと環境を整える
手元の作業をするときは、十分な明るさを確保しましょう。暗い部屋で画面や本を 見続けると目が疲れやすくなります。部屋全体の照明と手元の照明を組み合わせ、 画面に強い反射が入らないようにすると見やすくなります。
デジタル機器との付き合い方
スマホやタブレットは生活に欠かせませんが、長時間連続して使うと近業の時間が どうしても増えます。使用時間のルールを決める、休憩を入れる、できるだけ画面を 目から離す、といった工夫が役立ちます。動画やゲームの合間に外に出る習慣を組み合わせると、 近業と屋外活動のバランスを取りやすくなります。
定期的に眼科で確認する
生活習慣の工夫は大切ですが、それだけで近視の進行を完全に止められるわけでは ありません。気づかないうちに進んでいることもあるため、定期的に眼科を受診し、近視の程度や眼軸長の変化を確認することを おすすめします。進行が速い場合は、近視抑制治療を検討する目安にもなります。
近視の仕組みそのものについては子どもの近視とはを、治療の選択肢については治療についてをご覧ください。お子さまの数値で進行の目安を試算したい場合は予測ツールをご利用ください。
参考文献・関連リンク
- He M, Xiang F, Zeng Y, et al. Effect of Time Spent Outdoors at School on the Development of Myopia Among Children in China: A Randomized Clinical Trial. JAMA. 2015;314(11):1142-1148.
- Wu PC, Tsai CL, Wu HL, Yang YH, Kuo HK. Outdoor Activity During Class Recess Reduces Myopia Onset and Progression in School Children. Ophthalmology. 2013;120(5):1080-1085.
- Rose KA, Morgan IG, Ip J, et al. Outdoor Activity Reduces the Prevalence of Myopia in Children. Ophthalmology. 2008;115(8):1279-1285.
- Sherwin JC, Reacher MH, Keogh RH, et al. The Association Between Time Spent Outdoors and Myopia in Children and Adolescents: A Systematic Review and Meta-analysis. Ophthalmology. 2012;119(10):2141-2151.
- Huang HM, Chang DST, Wu PC. The Association Between Near Work Activities and Myopia in Children — A Systematic Review and Meta-Analysis. PLoS One. 2015;10(10):e0140419.
公的機関による近視予防・生活習慣の解説ページ:
- 日本眼科学会「近視進行抑制」(一般のみなさまへ)
- 日本近視学会(監修)「親子で学ぶ近視予防サイト」
- 日本眼科医会「気をつけよう!子どもの近視」(目についての健康情報)