近視とはどんな状態?

近視とは、遠くのものがぼやけて見える状態です。多くは眼球が前後方向に長くなる (眼軸長が伸びる)ことで、ピントが網膜より手前で合ってしまうために起こります。 子どもの近視は成長とともに進行しやすく、特に学童期に進みやすいことが知られています。
等価球面度数(SE)とは
眼鏡やコンタクトの度数は「球面度数」と「乱視(円柱度数)」で表されます。 等価球面度数(Spherical Equivalent, SE)は、これらをまとめて1つの値で表したもので、SE = 球面度数 + 乱視度数 ÷ 2 で計算します。近視の程度を おおまかに比較するときに用いられ、本サイトの予測でもこのSEを使います。
球面度数(S)と乱視度数(C)は、眼科のカルテ(視力検査)の数字から読み取れます。 たとえば下の例では、等価球面度数(SE)は −2.5 D と計算されます。
眼科のカルテ(視力検査)の読み方
たとえば、こんな記載があったら…
球面度数(S)
= 近視そのものの度数
−2.0 D
乱視(円柱度数 C)
= 乱視の度数
−1.0 D
等価球面度数(SE)= S + C ÷ 2
−2.0 +(−1.0)÷ 2 = −2.5 D
※「c」は「合わせて(with)」、「Ax(Axis)」は乱視の向き(軸)を表す角度で、 SEの計算には使いません。乱視の記載がない場合は C = 0 として計算します。
→ 等価球面度数(SE)計算機で、お手元の度数からSEを計算できます。
近視はなぜ進行する?(主なリスク要因)
- 遺伝(両親が近視だと近視になりやすい傾向)
- 近業(読書・スマホ・タブレットなど近くを見続ける時間が長い)
- 屋外活動の不足(屋外で過ごす時間が短い)
- 年齢(低年齢で発症するほど、最終的に強くなりやすい)
特に「屋外で過ごす時間を増やすこと」は、近視の発症・進行の抑制に関連すると 複数の研究で報告されています。
近視を放置するとどうなる?
近視そのものは眼鏡などで矯正できますが、近視が強く進む(強度近視)と、将来的に 網膜剝離・近視性黄斑症・緑内障などの目の病気のリスクが高まることが知られています。 そのため、近年は「子どものうちに近視の進行をできるだけ抑える」という考え方 (近視抑制治療)が広まっています。
近視の進行を抑えるためにできること

- 1日2時間程度を目安に、屋外で過ごす時間をつくる
- 近くを見る作業は、30分に一度は遠くを見て目を休める
- 読書やタブレットは十分な明るさと適切な距離で
- 定期的に眼科を受診し、近視の進み具合を確認する
治療による近視抑制については治療についてのページで詳しく解説しています。実際にお子さまの数値を入力して進行を試算したい場合は予測ツールをご利用ください。
参考文献・関連リンク
- 日本眼科学会「近視・遠視・乱視(目の病気)」
- 日本近視学会「近視とは?」
- 日本眼科医会「気をつけよう!子どもの近視」
- BHVI(Brien Holden Vision Institute)「Myopia Calculator(近視進行予測ツール)」
- 松村沙衣子 著『スタートアップ!子どもの近視進行抑制治療ガイド』三輪書店, 2024年
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