
子どもが将来なりたい職業によっては、視力(裸眼・矯正)に関する基準があります。 近視がある場合でも、多くの職業では矯正視力で基準を満たせば問題ありませんが、 パイロットなど一部の職業では度数の上限や矯正方法に制限があります。
パイロット(航空機乗組員)
国土交通省の航空身体検査基準(航空法施行規則)で定められています。
- 各眼の矯正視力:0.7以上
- 両眼の矯正視力:1.0以上
- 矯正レンズの度数制限:±8.0ジオプター以内
- 色覚:赤・青・黄の識別が必要
- 深視力検査(三桿法):5回試行の平均誤差 20mm以内
メガネ・コンタクトレンズによる矯正は認められています。LASIKは術後6か月以上経過して視力が安定していれば認められるケースがあります。ICL(眼内コンタクトレンズ)は個別に審査が必要で、 2018年時点で承認例は2件のみとされています。 航空会社が独自に国土交通省基準より厳しい条件を設けていることもあります。
警察官
採用身体検査の視力基準は各都道府県警察によって細部が異なりますが、 おおむね以下が目安とされています。
- 裸眼視力:両眼とも0.6以上、または
- 矯正視力:両眼とも1.0以上
- 裸眼が0.1以上0.6未満の場合、矯正で1.0以上あれば可
メガネ・コンタクトレンズでの矯正は認められています。 色覚・聴力の検査もあります。
※各都道府県警察の採用ページ(例:警視庁・大阪府警)で最新基準を確認してください。
消防士(消防吏員)
東京消防庁などの基準では、以下が目安とされています。
- 両眼(矯正含む):0.7以上
- 片眼(矯正含む):0.3以上
- 色覚:赤・青・黄の識別が必要(色覚異常の程度によって判断)
矯正視力で基準を満たせば採用可能です。 自治体によって細部が異なるため、受験先の要項を確認してください。
※出典:東京消防庁 採用案内
自衛官
防衛省の基準(2019年改正後)では一般の自衛官採用において:
- 裸眼視力:両眼0.6以上、または
- 矯正視力:両眼0.8以上
航空自衛隊パイロットはより厳しく:
- 裸眼視力:0.1以上(最低限)
- 矯正視力:両眼1.0以上
- 屈折度数:−6.0D〜+3.0Dの範囲内
- 試験時はメガネのみ可(コンタクトレンズ・二焦点レンズは不可)
看護師・医師など医療職
医師・看護師など医療職には法律上の視力基準は原則ありませんが、 採用施設によっては矯正視力1.0前後を目安とするところもあります。 矯正視力で対応できる場合がほとんどです。
まとめ:近視があっても多くの職業で働ける
| 職業 | 両眼視力(目安) | 矯正可否 | 備考 |
|---|---|---|---|
| パイロット | 矯正1.0以上 | 可(±8D以内) | 深視力・色覚検査あり |
| 警察官 | 矯正1.0以上 | 可 | 裸眼0.6以上または矯正1.0以上 |
| 消防士 | 矯正0.7以上 | 可 | 片眼0.3以上も必要 |
| 自衛官(一般) | 矯正0.8以上 | 可 | 裸眼0.6以上または矯正0.8以上 |
| 航空自衛隊パイロット | 矯正1.0以上 | 可(試験はメガネのみ) | −6D〜+3Dの範囲 |
※上表は2026年6月時点の情報をもとにした目安です。各機関の採用要項で最新基準を確認してください。