子どもの近視ナビ

視力と職業

職業によっては採用時や定期身体検査で視力基準が定められています。裸眼視力だけでなく矯正視力・度数制限など、職種ごとの条件を整理します。

最終更新: 2026年6月

視力表と職業ごとの視力基準を示すイメージ

子どもが将来なりたい職業によっては、視力(裸眼・矯正)に関する基準があります。 近視がある場合でも、多くの職業では矯正視力で基準を満たせば問題ありませんが、 パイロットなど一部の職業では度数の上限や矯正方法に制限があります。

パイロット(航空機乗組員)

国土交通省の航空身体検査基準(航空法施行規則)で定められています。

  • 各眼の矯正視力:0.7以上
  • 両眼の矯正視力:1.0以上
  • 矯正レンズの度数制限:±8.0ジオプター以内
  • 色覚:赤・青・黄の識別が必要
  • 深視力検査(三桿法):5回試行の平均誤差 20mm以内

メガネ・コンタクトレンズによる矯正は認められています。LASIKは術後6か月以上経過して視力が安定していれば認められるケースがあります。ICL(眼内コンタクトレンズ)は個別に審査が必要で、 2018年時点で承認例は2件のみとされています。 航空会社が独自に国土交通省基準より厳しい条件を設けていることもあります。

※出典:航空医学研究センター 航空身体検査マニュアル

警察官

採用身体検査の視力基準は各都道府県警察によって細部が異なりますが、 おおむね以下が目安とされています。

  • 裸眼視力:両眼とも0.6以上、または
  • 矯正視力:両眼とも1.0以上
  • 裸眼が0.1以上0.6未満の場合、矯正で1.0以上あれば可

メガネ・コンタクトレンズでの矯正は認められています。 色覚・聴力の検査もあります。

※各都道府県警察の採用ページ(例:警視庁・大阪府警)で最新基準を確認してください。

消防士(消防吏員)

東京消防庁などの基準では、以下が目安とされています。

  • 両眼(矯正含む):0.7以上
  • 片眼(矯正含む):0.3以上
  • 色覚:赤・青・黄の識別が必要(色覚異常の程度によって判断)

矯正視力で基準を満たせば採用可能です。 自治体によって細部が異なるため、受験先の要項を確認してください。

※出典:東京消防庁 採用案内

自衛官

防衛省の基準(2019年改正後)では一般の自衛官採用において:

  • 裸眼視力:両眼0.6以上、または
  • 矯正視力:両眼0.8以上

航空自衛隊パイロットはより厳しく:

  • 裸眼視力:0.1以上(最低限)
  • 矯正視力:両眼1.0以上
  • 屈折度数:−6.0D〜+3.0Dの範囲内
  • 試験時はメガネのみ可(コンタクトレンズ・二焦点レンズは不可)

看護師・医師など医療職

医師・看護師など医療職には法律上の視力基準は原則ありませんが、 採用施設によっては矯正視力1.0前後を目安とするところもあります。 矯正視力で対応できる場合がほとんどです。

まとめ:近視があっても多くの職業で働ける

職業両眼視力(目安)矯正可否備考
パイロット矯正1.0以上可(±8D以内)深視力・色覚検査あり
警察官矯正1.0以上裸眼0.6以上または矯正1.0以上
消防士矯正0.7以上片眼0.3以上も必要
自衛官(一般)矯正0.8以上裸眼0.6以上または矯正0.8以上
航空自衛隊パイロット矯正1.0以上可(試験はメガネのみ)−6D〜+3Dの範囲

※上表は2026年6月時点の情報をもとにした目安です。各機関の採用要項で最新基準を確認してください。

参考文献・参考サイト

  1. 公益財団法人 航空医学研究センター 航空身体検査マニュアル 第10章 視覚(パイロット等の視力・矯正・色覚・深視力の基準). 航空医学研究センター. [リンク]
  2. 警視庁 警察官採用案内 受験資格・身体的条件(裸眼視力0.6以上または矯正視力1.0以上). 警視庁 公式サイト. [リンク]
  3. 防衛省・自衛隊 自衛官等採用試験 身体基準(視力:裸眼0.6以上または矯正0.8以上/航空自衛隊パイロットはさらに厳格). 防衛省・自衛隊 公式サイト. [リンク]

実際の近視進行には大きな個人差があります。本ページは一般的な情報提供であり、 診断・治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は眼科を受診してください。