
近視抑制治療は基本的に「自由診療」
子どもの近視の進行抑制を目的とした治療 (低濃度アトロピン点眼・オルソケラトロジー・近視抑制眼鏡・ 近視抑制コンタクトなど)は、現在の日本では原則として自由診療(保険適用外)として行われます。 これは、これらの治療が「近視の進行を抑える」ことを目的とした 比較的新しい医療で、公的医療保険の対象として整備が進む途中にあるためです。 そのため、金額は医療機関・販売店ごとに設定され、開始前に確認が必要です。
例外として、リジュセア®ミニ点眼液0.025%(低濃度アトロピン)は2026年6月から選定療養の対象となり、診察・検査は保険診療、 お薬代は自費という扱いが可能になりました。ただし、施設によって運用が 異なる場合があります。
費用の目安(公開料金から見た概算)
| 方法 | 公開されている金額例 | 保険の扱い・注意点 |
|---|---|---|
| 低濃度アトロピン点眼 | リジュセアミニは1箱30日分で4,400円(税込)の公開例。 3か月処方+検査・診察で15,200〜16,200円(税込)という例があります。 | 2026年6月以降、選定療養により診察・検査は保険、お薬代は自費となる 可能性があります。受診先の運用を確認してください。 |
| オルソケラトロジー | 公開例では適応検査5,500円、初年度合計両眼165,000円/片眼110,000円、2年目以降44,000円/年、レンズ更新・紛失交換38,500円/枚。 | 自由診療です。初年度にまとまった費用がかかり、定期検査・レンズ更新も 継続費用として考えます。 |
| 近視抑制眼鏡(DIMS/Stellest) | JINSの公開価格では、MiYOSMARTがフレーム代+77,000円(税込)、 Stellestがフレーム代+79,200円(税込)(カラーレンズは84,700円)。 | レンズ・フレーム代は自費です。眼科の処方箋、精密フィッティング、 成長や度数変化に応じた作り替えも考慮します。 |
| 近視抑制コンタクト | MiSightの公開例では1箱30枚入り(片眼1か月分)が6,600〜7,425円(税込)。両眼ではレンズ代だけで月13,200〜14,850円(税込)が目安です。 | レンズ代に加え、適応検査・装用練習・定期診察料が別途かかることがあります。 保険診療/自費診療の扱いは施設で異なります。 |
| 赤色光治療(RLRL) | 公開例では適応検査11,000円、機器のお渡し220,000円(2年間の検査・診察料込み)に加え、 サブスクリプション月8,250円など。 | 国内未承認機器を用いる自費診療です。実施施設は限られ、長期安全性も 眼科で慎重に確認しながら検討します。 |
※ 上記は2026年6月時点で公開されていた料金例をもとにした概算です。実際の金額、 税込/税別、検査内容、通院間隔、保険診療との併用可否は医療機関・販売店により異なります。
開始前に確認したい費用チェックリスト
- 初回に必要な金額(適応検査、初回処方、装用練習、レンズ・機器代)
- 1か月または3か月ごとの継続費用(薬剤費、レンズ代、診察・検査費)
- 半年〜1年ごとの追加費用(眼軸長測定、レンズ更新、眼鏡の作り替え)
- 保険診療になる部分と自費になる部分、同日に他の診療を受ける場合の扱い
- 医療費控除の対象になり得るか、領収書・明細書の保管方法
費用を考えるときのポイント
- 近視抑制治療は数年単位で続けることが前提です。 初期費用だけでなく、毎月・毎年の継続費用も あわせて確認しましょう。
- 定期検査(視力・眼軸長など)の 費用が別途かかる場合があります。
- 医療費控除など、家庭の状況によって使える制度もあります。 詳しくは医療機関、税務署、自治体にご確認ください。
- 「高い方法ほど効果が高い」とは限りません。続けやすさも含めて、治療の選び方を参考に検討しましょう。
費用と効果のバランスは家庭ごとに異なります。お子さまの進行の目安は予測ツールで試算し、具体的な費用は受診先で ご相談ください。
参考文献
- 社会保険研究所 選定療養の範囲見直し 近視進行抑制薬の追加 中医協総会(2026年1月9日). 社会保険研究所 メディア. [リンク]
- 太田眼科 リジュセア®ミニ点眼治療(診療費用:リジュセアミニ1箱30日分4,400円、3か月定期診察15,200円など). 太田眼科 公式サイト. 2026年確認. [リンク]
- 太田眼科 オルソケラトロジー(費用:適応検査5,500円、初年度両眼165,000円、2年目以降44,000円など). 太田眼科 公式サイト. 2026年確認. [リンク]
- 株式会社ジンズホールディングス 特殊な構造を持つ「小児の近視用メガネレンズ」を6月1日(月)より取り扱い開始 PR TIMES(プレスリリース). 2026年5月. [リンク]
- 株式会社ジンズ 小児の近視用メガネレンズ「ミヨスマート」及び「エシロール ステレスト」の取扱開始のお知らせ(眼科の処方箋が必要/一部店舗で2026年6月11日より順次) JINS 公式トピックス. 2026年6月. [リンク]
- おおた眼科 MiSight® 1 day(マイサイト)近視進行抑制コンタクトレンズ おおた眼科 公式サイト. 2026年確認. [リンク]
- 新小岩眼科 多焦点ソフトコンタクトレンズ(マイサイト) 新小岩眼科 公式サイト. 2026年確認. [リンク]
- 小沢眼科内科病院 レッドライト治療(費用:適応検査11,000円、機器のお渡し220,000円、サブスクリプション月8,250円など). 小沢眼科内科病院 公式サイト. 2026年確認. [リンク]
- 日本眼科学会 近視管理用眼鏡(多分割レンズ)ガイドライン(第1版) 日本眼科学会雑誌. 2025;129(8):855. [リンク]