子どもの近視ナビ

近視抑制治療はいつ始めて、いつやめる?

「いつ始めるべき?」「やめたら戻る?」という保護者の疑問に、研究でわかっていることを整理します。

最終更新: 2026年6月

小学生から10代後半までの成長と近視進行カーブを示し、早めの相談と進行が落ち着いてからの見直しを表す模式図。

いつ始める?

近視は年齢が低いほど進行が速い傾向があり、 小学校低学年から進み始めた場合は、その後の累積的な眼軸長 (眼球の奥行き)ののびが大きくなりやすいことが知られています。 そのため、近視抑制治療は「進行が始まったら、なるべく早めに」検討するのが 基本的な考え方です。とはいえ、適切な開始時期は一人ひとり異なります。 定期的な検査で進行のスピード(特に眼軸長の変化)を確認しながら、 眼科と相談して判断します。

いつまで続ける?

近視の進行は成長が落ち着くまで続くことが多く、 多くの場合は10代後半ごろまで進行のリスクがあります。治療をやめる時期は、近視の進行が十分に落ち着いたことを確認してから段階的に検討するのが一般的です。年齢だけで一律に決めるのではなく、 進行が止まっているかどうかを見ながら判断します。

やめたら「リバウンド」する?

保護者からよくある心配が「治療をやめると、反動でかえって進むのでは?」 というリバウンド(反動)の問題です。これは治療法によって 報告が異なります。

  • 低濃度アトロピン:濃度が高いほど中止後の リバウンドが起こりやすいと報告されており、研究(LAMP)では低濃度のほうがリバウンドが小さい傾向が示されています。 急にやめず段階的に減らす方法がとられることがあります。
  • DIMS眼鏡(MiYOSMART):6年間の追跡研究では、 使用を中止したあとに明らかなリバウンドは認められなかったと報告されています。

いずれにせよ、やめる時期や方法は自己判断せず、 眼科と相談しながら進めることが大切です。

まとめ

「進行が始まったら早めに」「進行が落ち着いたら段階的に」が おおまかな目安です。大切なのは、定期検査で進行のスピードを 確認しながら続けることです。どの治療が向いているかは近視抑制治療の選び方を、進行の目安は予測ツールをご覧ください。

参考文献

  1. Jones-Jordan LA, et al. Myopia Progression as a Function of Sex, Age, and Ethnicity. Investigative Ophthalmology & Visual Science. 2021;62(10):36.
  2. Yam JC, et al. Three-Year Clinical Trial of Low-Concentration Atropine for Myopia Progression. Ophthalmology. 2022.
  3. HOYA ビジョンケアカンパニー MiYOSMART レンズの6年間の追跡臨床研究結果(中止後のリバウンドは認められず) HOYA Vision Care プレスリリース. 2022年5月. [リンク]

実際の近視進行には大きな個人差があります。本ページは一般的な情報提供であり、 診断・治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は眼科を受診してください。