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近視抑制治療は誰が処方できる?(処方医の条件)

近視抑制治療は、種類によって「処方できる医師の条件」が異なります。学会やメーカーの講習が必要なもの、眼科の処方箋で足りるものを整理します。

最終更新: 2026年6月

子どもの近視抑制治療には、点眼薬・コンタクトレンズ・眼鏡レンズなど いくつかの種類があります。実は、誰が処方できるかは 治療ごとに違い、学会やメーカーの講習を受けた眼科専門医に 限られるものもあれば、眼科の処方箋があれば作れるものもあります。受診先を選ぶときの参考に、出典つきで整理します。

眼科医が保護者と子どもに近視抑制治療の処方条件を説明するイメージ

オルソケラトロジー:講習会を受けた眼科専門医に限られる

オルソケラトロジー(就寝中に装用する特殊なハードコンタクトレンズ)は、日本眼科学会のガイドラインで処方者の条件が定められています。

  • 処方者は日本眼科学会認定の眼科専門医であり、 角膜の生理・疾患や眼光学に精通していることが必須。
  • さらに、日本眼科学会が指定する「オルソケラトロジーレンズ 処方講習会」と、製造販売業者(メーカー)の導入時講習会の両方を受講し、証明を受けることが必要。
  • 20歳未満は「慎重処方」(2017年のガイドライン改正)。 保護者の監督のもとで装用・管理することが前提。

眼科専門医とは、 日本眼科学会または日本専門医機構が認定した資格であり、 眼科を担当するすべての医師(眼科医)が取得しているわけではありません。 眼科専門医資格を持たない眼科医はオルソケラトロジーを処方できません。

マイサイト ワンデー:所定のオンライン講習を受けた眼科専門医

マイサイト ワンデー(近視進行抑制を適応とする日本初のソフトコンタクトレンズ)も、 メーカー(クーパービジョン)の案内で、所定のオンラインプログラム(eラーニング)を受講した眼科専門医に よる処方を通じて、取り扱い認定を受けた施設・販売店で販売される、とされています。

オルソケラトロジーと同様、眼科専門医資格を持たない眼科医は処方できません。 眼科専門医であることに加え、メーカーのオンライン講習修了と施設認定が必要なため、 どの眼科でも扱えるわけではありません。

ミヨスマート・ステレスト(近視管理用眼鏡):眼科の処方箋で

ミヨスマート(DIMS)ステレストなどの近視管理用眼鏡レンズは、眼科医の処方箋が必要です(処方前に調節麻痺下の屈折検査や眼軸長測定が推奨)。 「眼科医が処方し、眼鏡作製技能士が作製する」という枠組みです。

一方で、処方する医師に、オルソKやマイサイトのような特別な講習・認定は (公開情報では)求められていません。よく見かける 「取扱認定店」は眼鏡店側の認定であって、 医師の資格要件ではない点に注意してください。

リジュセアミニ(低濃度アトロピン点眼):処方箋医薬品

リジュセアミニ(低濃度アトロピン点眼)は処方箋医薬品です。処方する医師に、特別な講習・認定の要件は規定されていません(医師が処方します。実際には眼科で処方されることがほとんどです)。

  • 仮性近視ではないことを確かめるため、必要に応じて調節麻痺下の検査で診断します。
  • 薬価が定められていない(自由診療)でしたが、2026年6月から「選定療養」の対象になりました。

まとめ:治療ごとの「処方できる人」

治療処方できる人講習・認定
オルソケラトロジー日本眼科学会認定の眼科専門医必要(学会の処方講習会+メーカー導入時講習)
マイサイト ワンデー所定のオンライン講習を受けた眼科専門医必要(メーカーのeラーニング・認定施設)
ミヨスマート/ステレスト眼鏡眼科医(処方箋)医師側は特別な講習は不要(眼鏡店は取扱認定店・眼鏡作製技能士)
リジュセアミニ点眼医師(実際は眼科)特別な認定・講習は規定なし

※上表は2026年6月時点で公開されている学会ガイドライン・メーカー情報に基づく 整理です。運用や認定の有無は変わることがあるため、最新の対応は各施設・ メーカーにご確認ください。

いずれの治療も、眼科での診断・適応判断と定期的な経過観察が 前提です。受診先を選ぶときは「その治療を扱っているか(オルソKやマイサイトは 講習を受けているか)」を確認するとよいでしょう。対応状況は近視抑制治療を相談できる眼科リストも参考にしてください。お子さまの進行の目安は予測ツールで試算できます。

参考文献

  1. 公益財団法人 日本眼科学会 オルソケラトロジーガイドライン(第2版)(処方者は日本眼科学会認定の眼科専門医で、指定の処方講習会と製造販売業者の導入時講習会の受講・証明が必要。20歳未満は慎重処方). 日本眼科学会. [リンク]
  2. 日本コンタクトレンズ学会 オルソケラトロジーガイドライン. 日本コンタクトレンズ学会. [リンク]
  3. クーパービジョン・ジャパン株式会社 マイサイト ワンデーの取り扱いについて(所定のオンラインプログラムを受講した眼科専門医による処方を通じ、取り扱い認定施設で販売). CooperVision Japan 公式サイト. [リンク]
  4. クーパービジョン・ジャパン株式会社 日本初、近視進行抑制治療を目的としたソフトコンタクトレンズ「マイサイト ワンデー」が厚生労働省の製造販売承認を取得 クーパービジョン ニュースリリース. 2025年8月. [リンク]
  5. HOYA ビジョンケアカンパニー ミヨスマート(MiYOSMART)一般の皆さまへ(眼科医の処方箋が必要。処方前に調節麻痺下屈折検査・眼軸長測定。眼科医が処方し眼鏡作製技能士が作製). HOYA Vision Care 公式サイト. [リンク]
  6. 参天製薬株式会社 近視の進行抑制を目的とする日本初の点眼剤「リジュセア®ミニ点眼液0.025%」発売のお知らせ(処方箋医薬品). 参天製薬 ニュースリリース. 2025年3月. [リンク]
  7. 社会保険研究所 選定療養の範囲見直し 近視進行抑制薬の追加 中医協総会(2026年1月9日). 社会保険研究所 メディア. [リンク]

実際の近視進行には大きな個人差があります。本ページは一般的な情報提供であり、 診断・治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は眼科を受診してください。